車のエンジンは多くの部品で構成されており、それぞれが重要な役割を果たしています。特にスパークプラグは消耗する部品なので定期的な交換が必要です。車になじみのない人にとっては、「スパークプラグってどんな役割があるの?」と疑問に持つ方も多いかもしれません。
本記事ではスパークプラグの役割に加え、交換すべき理由とその交換時期、交換費用などを解説します。
スパークプラグはどのような役割があるの?
![スパークプラグ](https://wp2.pitinplus.com/wp-content/uploads/2024/12/20241225_02.jpg)
スパークプラグは、エンジンを動かす際に必要な燃料(ガソリン)に火をつけて爆発させるために必要な部品です。エンジン内に噴射されたガソリンに、スパークプラグが火花を出して着火させる、いわばライターのようなものと覚えておくと良いでしょう。
スパークプラグが劣化したらどうなるの?
![はてなマーク](https://wp2.pitinplus.com/wp-content/uploads/2024/12/20241225_03.jpg)
スパークプラグはエンジンをかけている時は常に火花を出している部品なので、おのずと消耗し劣化していきます。スパークプラグが劣化してしまったらどのようになってしまうのか、確認していきましょう。
アイドリングが不安定になる
スパークプラグは、その先端から火花を出してガソリンに火をつけます。火花を出す先端は少しずつ摩耗していきますが、摩耗しすぎた状態(劣化した状態)だと火花を新品時のように出すことができなくなり、点火リズムが乱れ、最終的にエンジンの振動が起こったり回転数が安定しなかったりするといった弊害が起こります。
パワーが低下する
摩耗したスパークプラグをそのまま使っていくと、燃料を効率的に燃やすことができなくなってしまうため、エンジンの持つ最大のパフォーマンスを発揮できなくなってしまいます。具体的には、加速が鈍くなったり、坂道でパワー不足を感じたりするようになります。
燃費が低下する
パワー不足だけならそれほど気にならないからスパークプラグを交換しなくても良いのでは?と思う方もいるかもしれません。スパークプラグが劣化すると火花が弱くなり、ガソリンを燃やしきれなくなります。その結果、燃料を無駄に噴射してしまうため燃費の低下につながります。
エンジンがかからなくなる
車のエンジンには燃焼室が複数あります。エンジン内部でガソリンを燃焼させるための部屋のような部分で、軽自動車やコンパクトカーは3~4つ、中型車になると4~6といったように多くの燃焼室(気筒)を持つエンジンを搭載しています。
気筒にはそれぞれプラグが1本以上入っていますが、どれか1本でも劣化してしまうとエンジンの不調やエンジンそのものがかからなくなってしまう、という事態が起こり得ます。
その他の部品に影響が出る場合も
スパークプラグの劣化は、エンジンを構成する様々な部品に悪影響を及ぼします。噴射されたガソリンを燃やしきれないとそのまま排出され、エンジンの各所にあるセンサー類や触媒など排気系の部品の寿命を縮めるかもしれません。
私たちの身体のように、どこかに異変が起こると他の場所にも波及していく、ということが車でも起こる可能性があります。
スパークプラグの交換時期は?
![カレンダー](https://wp2.pitinplus.com/wp-content/uploads/2024/12/20241225_04.jpg)
劣化してしまうと車が不調になったり壊れたりするスパークプラグですが、その交換時期を見極めるにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは2つの視点から見ていきましょう。
走行距離
一般的なスパークプラグは、1~2万km走ると摩耗してしまいます。そのため、休日のレジャーに使う人の場合は約2年、通勤などで定期的に乗る人の場合は1年ほどで交換時期がやってくる計算となります。
近年の車は高寿命の白金やイリジウムを使ったプラグを取り付けている車もあり、これらの場合は最長10万kmはもつと言われています。みなさんの車がどのプラグを使っているのか、確認してみると良いでしょう。
経過年数
車を全く乗らない、買い物に行く程度しか使わない、といったちょい乗りが多ければプラグの交換は必要ないと思うかもしれません。そういった方もプラグを定期的に交換することをおすすめします。
理想的な交換サイクルは1~2年程度が目安です。白金やイリジウムのプラグの場合は、5年程度で交換しておくと安心でしょう。
スパークプラグは自分で点検できる?
![ボンネットを開けて点検するapollostationのスタッフ](https://wp2.pitinplus.com/wp-content/uploads/2024/12/20241225_05.jpg)
スパークプラグはエンジンから取り外すことで摩耗状況を調べることができます。新品のスパークプラグと見比べることでどれくらい消耗しているのかがわかるでしょう。しかし、自分で外すのは難しいので、プロの整備士に見てもらうことをおすすめします。
法定点検には「スパークプラグの状態」を診る項目がありますから、1年に1回は点検で確認してもらえる、ということになります。法定点検では車にとって重要な箇所をチェックするので、必ず受けるようにしましょう。
スパークプラグの交換費用は?
![車の模型とコイン](https://wp2.pitinplus.com/wp-content/uploads/2024/12/20241225_06.jpg)
スパークプラグの交換費用は、エンジンの大きさや気筒数によって変わってきます。長寿命タイプのイリジウムプラグに交換する場合、軽自動車で7,500円~12,000円が交換費用の目安となります。近年の乗用車に多い4気筒エンジンで12,000円~40,000円ほどです。
費用は地域や店舗によって異なりますので、ディーラーや整備工場、ガソリンスタンドで相談しましょう。
車の点検と合わせてプラグ交換を依頼しよう
![接客するapollostationのスタッフ](https://wp2.pitinplus.com/wp-content/uploads/2024/12/20241225_07.jpg)
スパークプラグはエンジンを構成する重要な部品。エンジンの調子が悪くなる前に法定点検を受け、消耗していたら交換するようにしましょう。
法定点検はみなさんが日頃利用しているガソリンスタンドでも受け付けています。給油のタイミングで問い合わせてみると良いでしょう。