停車中の車が振動する原因と対処法について

車は何千何万点もの部品で構成されて動いています。長期間・長距離車を使用していると、その部品に何かしらの不具合が起き、車の動作に異変をきたすこともあります。特に車から発せられる振動については、通常使用している動きと違う振動が起きた場合、ビックリしてしまうかもしれません。

そこで今記事では、車が停車しているときに起こる振動について考えられる原因と対処法について触れていきます。

信号待ちなどで車がぶるぶると振動することの原因

一言で停車中といっても様々なシチュエーションがあります。例えば駐車場に車を停めている状態や信号待ちで停車をしている場合などです。そのときに車からぶるぶると振動が起きた場合に、原因となり得る3つの部品について紹介をします。

エアクリーナー(エアーエレメント)の汚れ

ひとつ目はエアクリーナーという部品です。エンジンを動かすためにはガソリンをエンジンに送り込んで爆発させることで動力を得ますが、それには「空気を取り込んでガソリンと混ぜる」という行程が必要となります。

エアクリーナーは外気を車に取り込む際に不純物がエンジン内に入り込まないようにするための部品です。これが汚れてしまっていると十分に空気を送り込むことができなくなり、爆発を起こせないため振動が起こるということがあります。

スロットルボディの汚れ

ふたつ目はスロットルボディと呼ばれる部品です。この部品は外部から取り込んだ空気とガソリンを混ぜて取り込み、それを内燃機関(エンジン)へと送る役割を持っています。

簡単に説明をすると、エンジンに取り入れる空気量をコントロールしていて、アクセルを踏んだ分だけスロットルバルブが開き、空気をエンジンに取り入れて合わせて燃料を噴射することでエンジンの回転数が上がるという仕組みとなっています。

この部分に汚れが溜まってしまうと、動きがスムーズでなくなったり空気がうまく通れなくなったりして不具合が発生します。

エンジンマウントの劣化

エンジンを搭載する際に、直接ボディに取り付けてしまうと振動や金属同士が擦れ合う音が起こります。これを防ぐために、エンジンとボディの間にゴム製のスペーサーをはさんで振動を吸収させているのですが、ゴム製品ですのでもちろん劣化します。

劣化してしまうと振動を吸収することができなくなるため、エンジンの動作で起こる振動が直接ボディを伝って感じるようになるのです。

車が振動した際に行う対処法

停車中などで車が振動してしまっている場合に、考えられる原因となる3つの部品について紹介しました。この部品に対して振動を軽減させるための対処法が2つありますので、それぞれを紹介していきます。

部品を清掃する

ひとつ目は、汚れを取り除いてあげる方法です。これはエアクリーナーとスロットルボディに対して有効な方法ですが、汚れが軽微な場合にのみ行うことができます。エアクリーナーの場合は、部品を取り外しエアーなどで汚れを飛ばしてあげるという方法が一番です。

スロットルボディについては専用のクリーナーを使って汚れを溶かしてあげるのが有効ですが、自分自身で行うことは難しい場合がありますので、お店に頼む方が良いでしょう。

部品を交換する

清掃しても改善されない場合は、部品そのものを交換するという方法があります。エアクリーナーについては消耗品のため交換は容易ですが、スロットルボディやエンジンマウントについては交換が難しい場合もありますので、やはりお店に頼むのが一番の方法といえます。

車の振動を抑えるためにかかる費用は?

車の振動を抑えるためにお店に頼んだ場合、どれくらいの費用がかかるのかというのも気になるところでしょう。ここでは、部品ごとの費用の目安を紹介します。

エアクリーナー(エアーエレメント)の場合

エアクリーナーの掃除は自分自身で行うこともできますが、お店に頼んだ場合は2千円程度の費用がかかります。部品交換をする場合は、部品代と工賃合わせて5千円程度を見込んでおきましょう。

スロットルボディの場合

スロットルボディを清掃する場合は、拭き取りと専用の薬剤を注入する方法が考えられ、費用の目安は8千円程度です。スロットルボディを交換する場合は車種によってばらつきがあります。10万円程度と見込んでおけば大丈夫かと思いますが、スロットルボディを交換しなければならないケースというのは極めて稀となります。

エンジンマウントの場合

エンジンマウントは交換のみの対応となります。交換費用は車種によってエンジンを降ろさなければいけないケースとそうでないケースに分かれますが、たいていの国産車の場合は3万円~5万円程度の費用となるケースが多いようです。

車が振動していると感じたらまずは整備士に見てもらおう

こちらで紹介した原因以外にも振動の原因となるものもあります。ひとつひとつ自分で対処するのもいいかもしれませんが、安全のためにはガソリンスタンド等にいる整備士に車を見てもらった方が良いでしょう。

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