大切な愛車を保護するためにカーコーティングを施工してもらう人も多いですが、コーティングで形成された皮膜が剥がれてしまうということもあります。
なぜコーティング被膜が剥がれてしまうのでしょうか。また、コーティングが剥がれないようにするためにすべき対策を知っておくことでより長持ちさせることができます。本記事では、それぞれを解説します。
コーティングは一生ものではない
大前提としてお伝えしたいことは、コーティングはかけたらずっとその効果が持続する訳ではないということです。お店で施工してもらうものでも、カー用品店などで液剤を買ってDIY施工するのも、時間が経過すればコーティングの効果が薄れ、被膜そのものが剥がれることもあります。
よく「5年保証」と謳われているコーティングもありますが、剥がれないように適切な管理をし、さらにメンテナンスをすることでその効果が保証されるということですので、コーティングをかけたからメンテナンス不要ということではありません。
コーティングが剥がれる原因は?
それでは、コーティングで形成された被膜が剥がれてしまうのはどのような原因があるのか確認していきましょう。環境に左右されるものから人為的なものまで6つに分けて紹介します。
大気中の有害物質によるもの
皆さんもご存知の通り、私たちが吸っている空気の中には一定の有害物質が含まれています。塗装に影響を及ぼす酸性雨も排気ガスに含まれる有害物質が原因の一つになります。コーティングの成分にはこれらの有害物質を一定は防ぐように作られてはいますが、車の状態によってはコーティングを剥がしてしまう原因にもなります。
紫外線によるダメージ
私たちの肌も、太陽にあたると日焼けしてダメージを受けますが、車の塗装面やコーティング面も同様に、太陽光やそれに含まれる紫外線によって少しずつダメージを受けてしまいます。特に屋外に駐車されている車の場合、直射日光を受けてコーティング被膜がダメージを受けて剥がれてしまうということが起こりえます。
走行中などに付着する異物
車を使っていると、汚れ以外のものが付着することがあります。例えば鳥のフンや花粉、樹液、虫の死骸です。これらが付着したまま洗わずに放置していると、コーティング被膜に侵食して剥がれてしまうことがあります。
洗車によってできた小傷
洗車は最も基本的なメンテナンスの一つですが、洗車のやり方を間違えてしまうとコーティング被膜を傷つけて剥がしてしまうことも起こります。
手洗い洗車をする時に水をたっぷりかけずに砂などが付いたまま車をこすると洗車傷となり、ここを起点としてコーティングが剥がれてしまうのです。洗車をする際はたっぷり水をかけ、洗う用のスポンジを最低でも2つ用意して洗うと洗車傷を防ぐことができます。
メンテナンス不足
コーティングは適切なタイミングでメンテナンスをしないと効果が薄れるだけでなく、コーティング被膜を弱らせてしまうこともあります。コーティング施工時にお店からもらったメンテナンスキットを、説明書に記載されている方法で使うことで防ぐことができます。
人為的ミス
コーティングをかけているのに磨き成分の入っているカーシャンプーを使うと、コーティング被膜を削ってしまい、結果的に剥がしてしまうことになります。また運転時に木の枝や葉っぱに擦ってしまうことでもコーティングを剥がしてしまう原因となり得ます。
コーティングが剥がれないようにする対策は?
前段で説明したコーティングが剥がれる原因を少しでも摘み取るためには、適切な対策が必要となります。
虫の死骸や花粉などの異物が付着した時には放置せずに洗車し、洗車をする際には小傷を作らないように丁寧な取り扱いをするのが必須です。
また、紫外線対策として、駐車場を見直すのも一つの方法です。借りている駐車場であれば屋根付きの屋内駐車場を借り直すことも対策となります。自宅駐車場であれば費用はかかりますがカーポートを設置するのも一考でしょう。
コーティングが剥がれてしまうことを未然に防ぐために、皆さんの意識を変えるということが最大の対策と言えるでしょう。
洗車やメンテナンスの注意点
コーティング施工車であってもノーメンテナンスは厳禁です。
自分でできるコーティングメンテナンスの代表例は洗車です。洗車をする際の注意点は、前段でもお伝えした通りたっぷりの水をかけて砂ぼこりを落とした後に、カーシャンプーで丁寧に洗うということです。この時使うカーシャンプーはコーティングのメンテナンスキットに入っているもの、あるいはノーコンパウンドでコーティング施工車にも使えるものにしてください。後者はカー用品店などで売っていますので、説明書きを確認しながら探しましょう。
コーティングのメンテナンス方法はガソリンスタンドで聞こう!
ここで記載した洗車法やメンテナンスに自信がなければ、お店でやってもらうことをおすすめします。コーティング施工してもらった店だけでなく、皆さんが日頃利用しているガソリンスタンドでもコーティングの知識を持ったスタッフがいます。給油のついでにアドバイスをもらうこともできますので、気軽に利用してみましょう。