車内の環境を快適に保つためにはカーエアコンの存在が欠かせませんが、使い続けているうちに効きが悪くなることがあります。ここではカーエアコンの仕組みと調子が悪くなった時の対処方法をまとめました。調子が悪いままにしておくと、最悪の場合壊れてしまうケースもあるため、これまで気にしたことがなかった人は、これを機に意識してみてはいかがでしょうか。
カーエアコンの仕組みをおさらい
カーエアコンには大きく分けて「冷房」と「暖房」、「除湿」の役割があります。この役割に関しては家庭用のエアコンとほとんど同じです。車にはコンプレッサーと呼ばれる専用の部品がエンジンルームに搭載されているため、除湿や冷房の際はコンプレッサーを動かすことで稼働します。また暖房時には、一般的なガソリンエンジン車であればエンジンの熱を利用する場合がほとんどです。
カーエアコンの効きが悪い時の原因を探る方法
ほとんどの人が「エアコンの効きが悪い=冷房時に車内が冷えない」とイメージするかもしれません。このイメージは正解ですが、エアコンのトラブルは暖房時にも起きることも想定されます。特にカーエアコンの場合は冷房と暖房の仕組みがそれぞれ異なるため、どちらの効きが悪いのか知っておくことで対策がしやすくなります。それぞれの効きが悪くなる原因を確認してみましょう。
冷房の効きが悪い場合
冷房の効きが悪い場合や送風口からぬるい風しか出てこない場合は、エアコンの「AC」がオンになっているかどうか確認してみてください。車内を涼しくしたい時はコンプレッサーを動かしますが、ACがオフになっているとコンプレッサーが動かないため冷風が出てきません。
もしACがオンになっているにもかかわらず冷房の効きが悪い場合は、カーエアコン自体に何らかの不具合が起きている可能性がありますので、専門家に診てもらいましょう。状態を悪化させないためにも効きが悪いままカーエアコンつけっぱなしにすることは避けておくと安心です。
暖房の効きが悪い場合
暖房の効きが悪くて車内が暖かくならない場合は、エアコン以外の故障も疑われます。車の暖房はエンジンの熱を利用するため、エンジンの熱を冷却する装置に不具合が発生すると、エアコンの効果にも影響を与えます。対処するには専門的な知識が必要になるため、気になる方は購入店やプロにお願いするとスムーズです。
クーラーの効きが悪い時に行う対処法
クーラーの効きが悪い時に行う対処法として、主に「エアコンガスの補充」と「コンプレッサーの修理」があげられます。これらの方法は自分で対処することが難しいため、基本的には業者にお願いする形となりますが、方法を知っておくといざという時に依頼しやすくなります。気になる方は詳しく見ていきましょう。
エアコンガスの補充
一度悪くなってしまったクーラーの効きを元に戻す方法として最も簡単な方法はエアコンガスの補充です。このガスはめったなことでは漏れないようになっていますが、走行中の振動などで微量のガスが抜けるケースもあります。ガスが漏れるとその分クーラーの効きが悪くなるので、補充することでクーラーの効き目が回復できます。この作業はディーラーだけでなくカー用品店やガソリンスタンドでも実施してもらうことが可能です。
コンプレッサーの修理
エアコンガスを補充してもクーラーの効きが良くならない場合は、コンプレッサーが故障していることが考えられます。修理する際はコンプレッサーを直すのではなく、コンプレッサーごと交換するケースがほとんどです。部品代は車種によって変動しますが、新品の部品に交換するのであれば10万円程度はかかるでしょう。加えて工賃もかかるため、コンプレッサーの交換を検討する際は、あらかじめ見積もりを出してもらうようにしましょう。
エアコンそのものに不具合が無くても効きをよくするために行う方法
カーエアコンは壊れていないけれど、エアコンの効きを良くしたいのであれば、定期的に清掃を行うことも方法です。車種によっては分解が必要になるケースもあるため、自分で行うことが不安な方は専門家に相談してみましょう。
またカーエアコンの使い方次第で寿命を縮めてしまうことも考えられます。特に極端な温度設定や常に使用している状態が続くと、カーエアコンに負担がかかりやすくなります。そのため適度な使用を心がけましょう。また車内の温度と外気温の差が大きいと結露によってカビが発生する原因にもなります。その際は適度な換気や送風機能を利用してエアコンの内部を乾燥させることも効果的です。
カーエアコンの効きが悪い時はプロに見てもらおう
エアコンの効きを元に戻すためにはいくつか方法がありますが、プロに点検してもらうことが一番確実です。知らない間に弱まっていたというケースも少なくないので、定期的に意識するように心がけてみましょう。多くのガソリンスタンドにはエアコンガスを補充する設備が整えられているため、気になる方は給油のついでに確認してみてはいかがでしょうか。