車を構成する部品のひとつにエアクリーナーという部品があります。この部品がどのような役割をするのか、ということを詳しく知らないという方も多いかもしれません。
そこで今回は、エアクリーナーについてどのような働きをするのかということと、この部品の交換目安、交換しないことで起こり得るトラブルについて解説をしていきます。
そもそもエアクリーナーって何?
まずはエアクリーナーそのものがどういう部品なのか、ということについて確認をしてきます。ここでは2つのポイントについて理解をしましょう。
エンジンルーム内にあるパーツ
エアクリーナーはエンジンルームの中にあるパーツで、基本的に部品がむき出しになっているという場合が少ない部品です。エアクリーナーボックスに入っているものということで覚えておきましょう。
エアコンフィルターと勘違いされることもあるパーツ
フィルターは別名エアクリーナーとも呼ばれています。そのため似たような名称のエアコンフィルターと勘違いされやすいパーツでもあります。全く別物ですので気をつけましょう。
エアクリーナーの役割って何?
次にエアクリーナーの役割についてチェックしていきましょう。クリーナーという名称が付いていますから想像がつくかと思いますが、どのような働きがあるのか確認します。
エンジンに取り込む空気をろ過する効果
エンジンは外から取り入れた空気を圧縮してガソリンと混ざり、それを点火させることによって出力します。その取り入れる空気に不純物が混ざるとエンジンが壊れてしまう恐れがあるため、不純物が通り抜けないように防ぐ効果があります。エアフィルターと呼ばれる理由もこれにあります。
人間に例えるとこの部分と似た役割
エアクリーナーは人間が使うところでいうとマスクと同じ役割を担っています。外部から入る異物を事前に防ぎ、身体(エンジン)に悪影響を与えないと考えると似ていますよね。
エアクリーナーの交換時期は?
エアクリーナーは消耗部品なので、交換時期があります。その交換時期は一般的に経過年数でいうと3年から4年。走行距離の視点から見ていくと3万キロから4万キロが交換の目安となります。
エアクリーナーを交換すると起こる効果
それではエアクリーナーを交換すると起こる効果について確認をしていきましょう。ここでは2つの効果について詳しく見ていきます。
燃費の向上
ひとつ目は燃費が向上するという効果です。エアクリーナー自体が使えば使うほど汚れてフィルターの目詰まりを起こしていくため空気を吸う量が増えていき、エンジンの負荷が増していきます。エアクリーナーを交換することでこれらが解消され、エンジンが余計に動くことを防げます。
出力の回復
エアクリーナーを交換すればより効率的に空気を取り込むことができるため、エンジンパワーが回復するという効果が得られます。空気を取り込む量が増えればその分エンジンの燃焼も良くなります。
エアクリーナーを交換しないと起こり得るトラブル
交換時期を過ぎているのにエアクリーナーを交換しないとトラブルが起こる原因となります。ここでは交換しないことにより起こり得るトラブルの例を2つご紹介します。
燃費や出力の低下
エアクリーナーを交換すると燃費が向上し出力が回復すると説明しましたが、交換しなければこの症状が悪化していきます。フィルターが汚れていれば、その分効率的に空気を取り入れられなくなるためです。
エンジンストールが起こる原因にも
フィルターの目詰まりが悪化していくと最悪の場合、エンジンが止まってしまうエンジンストールの症状が起こる原因にもなります。エンジンにとって良くないですので、適切な時期に交換してあげましょう。
エアクリーナーに種類ってある?
エアクリーナーを交換するとき、純正品だけであれば問題ないですが、エアクリーナーにも種類があります。ここでは純正品以外の種類について紹介をします。
スポーツタイプ
形状は純正と全く同じでも吸気効率を向上させたスポーツタイプのエアクリーナーというのが販売されています。これに交換すると吸気音が上がるというデメリットはありますが、出力の向上効果が見込まれます。
キノコ
上記のスポーツタイプの中でも特殊な形状をしているのがキノコ型。見た目がキノコに見えるのでドレスアップ効果が非常に高いパーツです。ただ高額になるという点とフィルターがむき出しになるので汚れるのが早い(=頻繁な交換が必要)パーツとなっています。スポーツタイプよりも吸気効率が高められているので、スポーツカーでの装着が多い部品です。
エアクリーナーは自分でも交換できる?
エアクリーナーの交換は比較的簡単な作業のひとつですが、車種によってはエアクリーナーボックスが奥まっていたりして取り外しが容易でないものもあります。交換が平易な場所にある場合は自力でも交換できるでしょう。
エアクリーナーの交換はプロに任せよう
エアクリーナーボックスがエンジンルームの奥まった場所にあったり交換が自分でできなかったりという場合には、プロに任せるのが安心です。信頼できるお店に頼んで交換してもらうようにしましょう。