街中でヘッドライトのレンズが黄ばんだ車を見かけたことはあるでしょうか。また、現在ご自身の車のヘッドライトが新車の時と比べると黄色く感じている方もいるかもしれません。
実はヘッドライトのレンズは、黄ばむと見た目が悪くなる以外にも弊害が生じることがあります。そこで本記事では、ヘッドライトのレンズが黄ばむ原因と、その対処法について解説します。
ヘッドライトが黄ばむと問題はあるの?
そもそもの話ですが、ヘッドライトのレンズが黄ばむとどのような問題が起こるのでしょうか。ここでは3つの点について詳しく紹介します。
見た目が悪くなる
もっとも大きい問題の一つが見た目の問題です。新車の時は透明できれいなレンズだったのに、黄ばんできてしまうとそれだけで見た目の印象が大きく変わってきます。
特に洗車をした後などボディがきれいな状態だとより一層黄ばみが目立ってしまいますので、格好悪い印象を与えかねません。
ライトの光が暗くなる
もともとヘッドライトのレンズは透明に作られていますが、それが黄ばんでしまうと起こる弊害の一つにヘッドライトの光が暗くなってしまうことが挙げられます。
レンズの黄ばみによりヘッドライトの光が遮られることで光量が減り、安全性が悪くなってしまうのです。
車検に通らなくなることも
前述したヘッドライトの光が暗くなってしまうと、最悪の場合は車検に合格しなくなってしまいます。
実は車検の検査項目の中に「ヘッドライトの光量」という項目があり、ライトが暗すぎたり規定された距離まで届かないと判断されたりした場合は改善を求められます。
そうなってしまった場合は、ヘッドライトをきれいするか新品に交換しないといけません。
ヘッドライトが黄ばむ原因は?
そもそも、なぜヘッドライトが黄ばんでしまうのでしょうか。ここでその原因を確認していきます。
材質の問題
今から30年以上前に作られた古い車の場合、ヘッドライトのレンズはガラス製のものが主流でした。しかし、近年は軽量化やコストカットを目的としてプラスチック製のレンズが主流になりました。
プラスチックレンズの弊害として出てくるのが、黄ばみをはじめとした経年劣化がしやすい、ということです。
プラスチックレンズが黄ばむ原因
材質が変わってきたことにより、黄ばみなどの劣化が発生しやすくなりました。プラスチックレンズが黄ばむ原因として考えられるのには2つの原因があります。
1つ目は紫外線による劣化です。太陽光に含まれる紫外線がプラスチックに当たることで黄ばみを発生させる原因となります。
2つ目の原因は熱によるものです。太陽光の熱に加えてヘッドライトバルブ(電球)の熱も原因となり得ます。
つまり、内側からも外側からもレンズにダメージを与えているということです。
ヘッドライトバルブには車種によってハロゲンとキセノン、LEDのいずれかが採用されていますが、ハロゲンやキセノンについては熱を持ちやすいのでヘッドライトレンズが黄ばみやすい傾向にあります。
LEDの場合は発熱がほぼないので、黄ばみの原因になりにくいとされています。
ヘッドライトが黄ばんだらどうすればいい?
車を屋外で使用している以上、ヘッドライトのレンズが徐々に黄ばんでいくことを避けることはできません。もしヘッドライトが黄ばんでしまったらどうすればいいのか、ここでは3つの対処法をご紹介します。
クリーナーできれいにする
カー用品店などでは、ヘッドライトレンズの黄ばみを取り除くためのクリーナーが売られています。専用の薬剤を塗布することでレンズの黄ばみを取り除き、新品に限りなく近い状態に戻せるようになります。
2,000円程度で購入できますので、まずはこれを試してみてもいいでしょう。
磨いて塗装をする
専用のクリーナーを使わなくても、ヘッドライトの表面を削ってしまえば黄ばみを解消することができます。
サンドペーパーを使って黄ばんでいる表面を削り取り、仕上げにクリア塗料で塗装すればある程度はきれいにすることができます。
ただし、この方法はお店で行われることが多い工程です。素人がやってしまうと逆にヘッドライトの見た目も悪くなり光量不足になりかねませんので、難しい方法と言えるでしょう。
新品に交換する
クリーナーや研磨でも落とせないような黄ばみについては、新品のヘッドライトに交換をするしか対処法がなくなってしまいます。
一番費用がかかる方法になりますし、年数が10年以上経過した車の場合は新品部品が手に入らないこともあり得ますので、部品交換を検討する際はディーラーや整備工場に問い合わせしてみましょう。
ヘッドライトが黄ばまないためにする対策方法はあるの?
ヘッドライトが黄ばむ前に自分でできる対策法はあるのか、と疑問に思うかもしれません。ここでは、2つの対策法を紹介していきます。
屋外保管を避ける
ヘッドライトの黄ばみの原因として紫外線を挙げましたが、それを物理的に避ける方法としては屋内に駐車場を設ける方法があります。
車に乗っている時間よりも駐車時間のほうが長いケースが多いので、この方法が有効な手段の一つであると考えられます。
コーティングをかける
駐車場所の変更が厳しい、プラスアルファの対策をしたい場合はコーティングの施工を検討しましょう。
コーティングときくとボディコーティングのイメージも強いですが、ヘッドライトも施工可能です。コーティング専門店やガソリンスタンドに相談してみましょう。
ヘッドライトの黄ばみが気になる前にお店に相談しよう!
ヘッドライトが黄ばんでしまっても落ち込むことはありません。お店に相談すればその対処法を教えてくれます。
黄ばみが気になったら、最寄りのお店やガソリンスタンドに立ち寄ってアドバイスを求めると良いでしょう。