車検の工場ってどんなところ？工場の種類やメリット・デメリットを解説！

車検は日本の道路を走行するうえで必要な検査です。車検をするにあたって、どこの工場で受けても同じと思う人が多いかもしれません。しかし車検を行える工場は明確な基準によって決められています。思わぬトラブルにつながらないように車検を受けられる工場について知っておきましょう。

車検を受けられるのは運輸支局と指定工場

車検を取り扱う場所はディーラーや買ったお店、車検専門店などがあげられます。ほかにもさまざまな施設で車検を受けられますが、どれも厳しい項目をチェックして最適な状態になることは共通しています。まずは、工場の種類と違いについて確認してみましょう。

1.認証工場

最終検査をする地方運輸支局から直接認定された工場です。この認定を受けるためには、一定の作業スペースと設備、従業員の数が必要となります。この工場で車検をする場合は、点検した後に運輸支局の車検場で再び最終チェックを行います。

2.指定工場

認証工場の中でも、一定の基準を満たして認定された工場です。指定工場に認定されるには、厳しい条件が必要になりますが、点検した後に運輸支局へ持ち込まずに車検を完了することができます。

3.非認証工場

リフトなどの設備があっても、ブレーキやエンジンなどの分解整備をすることができない工場です。この場合は運輸支局への持ち込みによるユーザー車検として対応します。

認証工場と指定工場の特徴を知って自分に合った工場を見つけよう！

認証工場と指定工場の一番大きな違いは、その工場で車検が完結するかどうかです。一見、違いが無いように思えますが、実際にどのようなメリットやデメリットがあるのか確認していきましょう。

1.指定工場の特徴

指定工場はスピード感がある

近年では、指定工場化を目指している工場が多くなっています。なぜなら指定工場の認定を受けられれば、点検から検査まで一貫して自社工場で行えるからです。その分責任も伴いますが、ユーザーにとっては多くのメリットが得られます。

最終検査も自社で行える指定工場でお願いすれば、運輸支局に持ち込む手間も省けるため、短期間で車検を完了してくれるでしょう。詳細な時間は車種や工場の状況にもよりますが、スピード車検を売りにした工場であれば60分程度で完了することも珍しくありません。また、慣れない代車に乗る期間を減らせることもメリットといえます。

専門の資格を持った自動車検査員が在籍

自社で最終検査を行う指定工場では、自動車検査員の資格を持ったスタッフが必ず在籍しています。この資格を取得するためには、専門性の高い知識や技術が必要です。そのため、より専門的な整備やアドバイスを受けやすいことが特徴です。

また、検査基準を満たしていない車なのに合格とした場合、検査した工場は営業停止の処分を受けるリスクがあります。このことから指定工場の検査では、運輸支局で行う検査基準よりも厳しめにチェックする傾向があります。これはユーザー側からすると、安心感やより安全に乗るためのメリットといえるでしょう。

2.認定工場の特徴

指定工場と同様の基準で検査を行う

認定工場では自社で最終検査まで行いませんが、運輸支局に持ち込むことで同様の検査を受けることとなります。そのため車検も指定工場と同じ基準で行います。また点検基準も共通しているので、どちらの工場を選んでも安心して車検を依頼することができるでしょう。

もしどこで車検を受けるのか検討中であれば、点検内容や検査基準が共通していることを踏まえ、頼みやすさや費用といったポイントも参考にしてみてはいかがでしょうか。

やっぱり時間がかかる

いくら丁寧に見てもらえるからとはいえ、車検に時間がかかることに対してデメリットを感じる人は多くいます。特に最終確認をする運輸支局が遠ければ、その分余計に時間がかかってしまうでしょう。そのため、すぐに車検を終わらせたい人や代車の運転が苦手な人はあまりおすすめができません。

加えて、陸運支局に持ち込んで不適合になった場合は、一度工場に持ち帰ってから再整備を行う必要があります。したがって指定工場と比較すると、どうしても時間がかかってしまうでしょう。もし早めに車検を終わらせたい場合は、指定工場の車検も視野に入れて検討してみるのも方法です。

まとめ

車検を行う工場にはいくつか種類がありますが、どれも指定された項目をクリアしているため、安心して乗り続けることができるでしょう。もしこれからお願いするのであれば、それぞれの特徴を知ったうえで、最適な工場へお願いしてみてはいかがでしょうか。

車検は工場へ直接頼まなくてもディーラーや車を買ったお店でもお願いすることが可能です。普段利用するガソリンスタンドでも受け付けているため、気になった方は一度相談してみましょう。